今回のNPT再検討会議第1回準備委員会議長に選出されたオランダのファンデルクワスト大使に署名を提出しました。これは、平和首長会議が、2015年6月以降に、世界中から集めた、核兵器廃絶を求める署名です。私たちの行っている「核廃絶!ヒロシマ・中高生による署名キャンペーン」も含まれています。
受け取ってくださった議長は、私たちにこうおっしゃいました。「こんなにも多くの核兵器廃絶を願う思いを集めてくれて、うれしい。日本、特に広島や長崎からは、今回の会議に特別な思いを寄せてもらっている。感謝している。現在、核保有国は核抑止論を堅持している。この署名に込められた思いは、その現状を打破する“スパイス”になる。スパイスは、平凡で、何の変化もない料理に、異なる風味を加え、新たな味を生み出す」。「平凡で、何の変化もない料理」とは、遅々として進まない核兵器廃絶のことです。そこに、世界中の平和を願う思いを入れることで、「新たな味=核廃絶への機運」が生まれるのです。
私たちは、街頭に立ち、1筆1筆、地道に署名を集めています。そんな小さな行為を、こうして世界の核廃絶のリーダーたちに届けられたことに、感動しました。
しかし、この署名活動1つ、被爆者の方々が血のにじむような活動を続け、市民が草の根の活動を積み重ねてきた延長にあります。私たちは、彼らの願いを受け継ぎ、核廃絶に向け、活動を継続しなければなりません。